ペットのお墓はどうする?供養方法や人気のお墓をご紹介
#メモリアル
いつかはやってくる最愛のペットとの別れのとき。そばにいるのが当たり前だったからこそ、そのときにお葬式やお墓、その後の供養の方法などで迷ってしまう方は少なくありません。
現在はペットのお葬式やお墓、供養の方法は多様化しており、ペット霊園にお墓を建てて供養する、納骨堂にお骨を収める、散骨する、自宅で供養するなど、多様な選択肢があります。悔いの残らない選択をするためにも、どんな選択肢があるのかを正しく理解して頂ければと考えました。そんなペットのお墓、供養方法などについて今回の記事で詳しく解説していきますので、もしもの際には参考にしてください。
大切なペットが亡くなったら...
愛犬などペットが亡くなったら、汚れを拭く、ブラッシングするなど、まずは体をきれいにしてあげましょう。暑い時期であれば、腐敗が進まないように冷却材などで体を冷やす必要があります。
次に考えるのは、火葬やお葬式の方法です。その流れとしては、一般的に次のようになります。
- 火葬(ペット霊園もしくは自治体の火葬場を利用)
- 葬儀
- 納骨
ペット霊園に火葬〜葬儀を頼んだ場合、愛犬の大きさに合わせ20,000円〜50,000円が相場となります。供養の方法については、飼い主さんの考えによって異なりますので、後ほど説明します。遺骨は骨壷に収める必要があるので、主な骨壷のサイズを紹介しておきましょう。
骨壷のサイズ
ペットの骨壷のサイズは「寸」で表します。1寸は約3センチなので、骨壷のサイズは以下のようになります。ペットの大きさに合わせて選んでください。
- 3寸(直径約9cm):小鳥や小型動物 1,000円弱〜10,000円
- 4寸(直径約12cm):猫や小型犬 1,000円〜11,000円
- 5寸(直径約15cm):大型の猫や中型犬 1,300円〜12,000円
- 6寸(直径約18cm)〜7寸(直径21cm):大型犬1,400円〜180,000円
ペットの供養に関する法律
ペットの供養にあたり、いくつか知っておきたい法律や注意点があります。家族として愛犬と暮らしてきた飼い主さんにとっては悲しいことですが、法律上、ペットは「物」として扱われます。飼い主さんが知っておいたほうがよい法律について、簡単に触れておきましょう。
火葬に関する法律や条例
ペットの遺体は、法律上一般廃棄物と判断されます。そして自宅やその他の場所で燃やすことは、禁止されています。そこで、多くの人が利用しているのがペット霊園です。かつてはトラブルも多かったペット霊園ですが、今では各自治体の条例により許可制となりました。そのため現在では、許可を受けた霊園であれば、安心して利用することができます。
もしお住まいの自治体で、『ペット霊園規制条例』がないのであれば、口コミなどから、信頼できるペット霊園を見つけておきましょう。
埋葬に関する法律
法律により、寺院は人間のお墓に犬を納骨することを拒むことができます。ですので、飼い主さんが「愛犬と同じお墓に入りたい」と思っても、なかなか実現できない現状がありました。
しかし、ペットを受け入れる寺院も増え、今では愛犬と人間が一緒に入れるお墓も少しずつですが増えてきています。将来、愛犬と同じお墓にと思っている飼い主さんは、早めに一緒に入れるお墓(寺院)を探しておくことをおすすめします。
ペット供養の方法は?
人間のお墓・供養は『墓地、埋葬等に関する法律』という法律により、厳格に定められています。しかし、ペットにはその法律が適用されません。そのため、ペットの供養の方法は、人間よりも自由度が高く、様々な方法・選択肢があります。どんなものがあるのか、価格相場も含め見ていきましょう。
自宅の庭などで供養
庭への埋葬は、自己所有・一戸建ての場合に可能です。また、小型犬の場合、プランターなどに埋葬するプランター葬などもあります。庭への埋葬の場合、必ずしも火葬が必要ではありませんが、集合住宅などでプランター葬を選ぶ場合、火葬は必須です。庭などでの供養は、目印となるような墓石を置くことをお勧めします。
墓石:7,000円〜150,000円
お墓の種類は多いため、どんな種類があるのかは、後ほど説明します。
納骨堂にて供養
ペットの納骨堂とは、人間の納骨堂と同じように遺骨を保管する屋内施設です。ペット霊園や寺院などにあり、年間契約を結び、使用料を払います。棚になっているタイプ、扉つきのロッカーになっているタイプなどがあり、使用料を払っている限り、供養を行なってくれます。
これを永代供養といいますが、霊園によっては取り扱っていないところもありますので、事前に確認してください。使用料は年間で払う方法、一括で払う方法などがあります。一般的に永代供養は三十三回忌まで。こちらもその後の取り扱いが霊園によって異なりますので、確認してください。
- 棚タイプ使用料 価格相場:10,000円〜20,000円(年間)
- ロッカータイプ使用料 価格相場:15,000円〜250,000円(年間)
- 永代供養一括:50,000円〜200,000円
ペット霊園などでお墓にて供養
ペットのお墓は自宅で埋葬する以外に、ペット霊園に埋葬する方法があります。墓石の価格等は後ほど説明しますので、ここでは使用料・管理料について説明します。 納骨堂と同じく、管理料は年払い、一括払いが多く、永代供養は三十三回忌までとなっています。各霊園によって、取り扱いがことなりますので、事前にしっかり確認しておきましょう。
- 個別墓地管理料 価格相場:10,000円〜30,000(年間)
- 永代供養一括:100,000円〜300,000円
飼い主さんと一緒のお墓に入る
はじめは遺骨を手元として置いておき、飼い主さんが亡くなってから、一緒のお墓に入る方法があります。まだペットと一緒に入れる寺院・霊園は限定的なので、一緒に入れる寺院・霊園を事前に探しておきましょう。価格の相場としては、人間のお墓、永代供養料も含め、150万円程度は見ておきたいところです。
手元で供養する
手元供養とは、愛犬の遺骨を一部、またはすべて自宅内などに安置し、手元で供養することをいいます。最近、多くの飼い主さんが取り入れている人気の方法です。多種多様な方法があるので、次の項目で見ていきましょう。
ペットならでは!室内での手元供養
遺骨を手元に置いておける手元供養は、法律的な縛りの少ないペットならではの供養方法です。遺骨すべてか、分骨か、さらにどれくらい分骨するかなど、飼い主さんの考え方次第で、多くの選択肢が考えられます。その一部の商品、価格をご紹介します。
小さなお墓
遺骨すべてを手元に置いておく方法です。骨壷の上に小さなお墓をかぶせ、室内に安置します。ガラス、天然石、金属、木材など色々な素材の小さなお墓ががありますが、今回紹介するのは、錆びにくいステンレスタイプの「petcoti(ペットコティ)です。遺骨をステンレスの骨壷に入れ、上から家の形のカバーを被せます。落ち着いたデザインでインテリアとして室内にも馴染みます。
petcoti: 52,800円
(参考:https://item.rakuten.co.jp/dearpet/f00oh01/)
小さな骨壷
遺骨を分骨して手元に置いておく方法です。小さな骨壷も、ガラス、天然石、金属、木材など様々な素材・デザインのものが販売されていますので、自分の好みで選びましょう。今回ご紹介するのは、木でできた小さな骨壷です。このまま祭壇や棚などに置いておくことができ、いつでもそばに置いておきます。
やさしい骨壷 つみき メジロサクラ:25,300円
参考
メモリアルグッズ
こちらも分骨して手元で供養する方法です。仏壇、位牌、フレームなど、いろいろなメモリアルグッズがあります。さらに遺骨の一部を入れられるもの、入れられないものがあり、入れられない場合は別途小さな骨壷などが必要になります。今回紹介するのは、仏具5点セット+骨壺つきのコンパクトなお仏壇セットです。これ一つですべて手元供養が可能です。
fun ペット仏壇仏具セット:16,800円
ペンダントに入れる
少しだけ分骨して、ペンダントトップに遺骨を入れ、身に着けて歩く方法です。最近では、おしゃれなペンダントトップも多く、ファッションとしても受け入れられています。メモリアルジュエリーがついた「ASHiPET」は普段使いもできそうな、おしゃれなネックレスです。
ASHiPET:8,800円
ダイヤモンドなどの鉱物に変える
ペンダントで持ち歩く方法と似ていますが、こちらは遺骨や毛などから、ダイヤモンドや水晶を作る方法です。ダイヤモンドにするには小型犬であれば、すべての遺骨が必要となり、価格も高くなりますが、その美しさや永遠性から選ぶ人も増えています。
水晶の場合は、水晶に入れ込むだけなので一掴み程度で十分。ダイヤモンドや水晶に変えた後は、室内に安置する、アクセサリーにして持ち歩く、など飼い主さんが選択できます。
ダイヤモンドの価格相場:150,000円〜500,000円
「犬 猫 うちの子オーダー 毛玉から作る」ジュエリー「:5,000円〜30,000円
参照
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=724754626114803&set=pb.100057408160931.-2207520000&type=3
ペットのお墓の種類
ペットのお墓も様々な種類があります。分骨して手元供養までを考えると、多様なお墓、供養方法が考えられますので、飼い主さんはどの方法がいいか、後悔しないようしっかり選択しましょう。また。商品やその価格についても記します。
一緒に埋葬する「合同埋葬」
合同埋葬(合祀墓)は 、共同墓ともいい、他のペットの遺骨と一緒に埋葬する方法です。メリットとしては、火葬代(15,000円〜50,000円)のみで年間使用料等が発生せず、費用が抑えられることにあります。
デメリットは、埋葬すると他家の犬の遺骨と区別がつかなくなるため、取り出しはできないこと。後から手元供養ができないので、メリット・デメリットをしっかり考え、判断する必要があります。
一般的な個別葬「墓石」
ペットをお墓に埋葬するには、自宅かペット霊園かの二択になります。墓石には主に2つのタイプがあります。
プレートタイプ
プレート状の墓石に、ペットの名前、シルエット、肉球などを彫ったものが一般的で、メモリアルプレートなどと呼ばれています。色、素材も様々でコンパクトでしゃれたものもあり、庭の景観も損ねません。Pet&Love. 「ペットのお墓 天然石製」では、御影石に愛犬の誕生から命日、名前、シルエットまで彫ってもらえます
Pet&Love. 「ペットのお墓 天然石製」:8,640円
墓石タイプ
高さや厚みがあったりと、プレートタイプより立体的なのが墓石タイプです。人間のお墓のように花立や水受けがあるもの、ペットの姿をかたどったものなど、こちらも多様です。ペットのお墓「Dan-ishi」は、白い大理石と黒い御影石と選ぶことができ、庭などに置いても違和感がありません。立派なお墓を建ててあげたい、という飼い主さんにおすすめです。
ペットのお墓「Dan-ishi」:49,500円
樹木を墓標とする個別葬「樹木葬」
庭に埋葬するにあたり、墓石ではなく木を目印とする方法です。シンボルツリーとしては、桜やハナミズキなどの落葉樹が人気があります。ペットとの思い出、庭のバランスなどで選ぶとよいでしょう。
また、樹木葬は人間の埋葬方法としても進んでおり、霊園によってはペットと飼い主さんを一緒に樹木葬として埋葬することも可能です。
価格相場:苗木の価格として3,000円〜10,000円
お墓や納骨堂以外の方法も
お墓や手元供養、納骨堂を利用する以外にも、次のような供養の方法があります。比較的新しい方法なので、利用するにあたってはしっかりとした業者を選びましょう。
海に遺骨を還す「海洋散骨」
海洋散骨は、遺骨をパウダー状(遺灰)にして、船上などから散骨する方法です。海が好きだったペットには、ぴったりの供養方法といえます。散骨に関しては、周囲の邪魔にならないところを選びましょう。漁港やビーチ、観光スポットなどでの散骨は、基本的にNGです。できれば業者に頼むのがおすすめで、価格に関しては、ペットの体の大きさによって異なります。
価格相場:5,000円〜20,000円
バルーンを利用した「宇宙葬」
宇宙葬は、遺骨をパウダー状にして大きなバルーンの中に入れ、宇宙で散骨する方法です。地上からバルーンを飛ばすと、高度40km~50kmの成層圏あたりでバルーンが破裂、散骨される仕組みです。空からいつでもペットが見守っていてくれるような、気分になれるでしょう。
費用:300,000万円前後
その後の供養はどうする?
大切なペットを埋葬した後は、命日などメモリアルデーに法事を行う人も増えています。その後の供養は必須ではありませんが、ペットのことを思い出す日であり、その家族の平穏を祈る日でもあるため、人間と同様に何かしらの行事をしてあげると良いと思います。
一方で、人間の法事でも、初七日を葬儀後に行う、三回忌以降の法事は身内だけで行うなど、最近は簡略化が進んでいます。ペットの法要もそれほど厳格に考える必要はなく、飼い主さんの事情に合わせて行うのがよいでしょう。宗教上色々な法要がありますが、ここでは日本での一般的な法事に沿って説明します。
初七日や四十九日の法事
初七日忌は、亡くなってから7日目に執り行うものです。その後、四十九日まで7日ごとに法要を行っていきます。四十九日に成仏されるといわれており、この日に読経をしていただき、納骨を行うのが流れです。四十九日の法要は、葬儀費用に含まれていることも多いので、葬儀のときに確認をしてください。
費用相場:5,000円〜10,000円
お盆やお彼岸の法事
お盆は、ペットの魂が帰ってくるといわれるといわれています。ペットのお盆、お彼岸の法要に特に決まりはありません。ろうそくや花、好物だったおやつ、好きなおもちゃなどをお供えするだけでもよいでしょう。お盆は余裕があれば、迎え火や送り火などを行なってもいいかもしれません。
また、お盆やお彼岸は、多くのペット霊園、納骨堂、ペットを受け入れている寺院で法要が行われます。この法要に参加するのもよいでしょう。
一周忌、三周忌の法事
一周忌はペットが亡くなってから、翌年に行う法要です。古来から一周忌で喪が明けるといわれているので、できれば行なってあげたいですね。方法としては、自宅でお供えをする、もしくはペット霊園などで読経していただくなどが挙げられます。
また三周忌は、亡くなってから満2年目で行う法要です。数えで3年目なので、三周忌といわれています。人間の場合も三回忌以降簡略化が進んでいますので、ペットの場合も、飼い主さんの考えによりますが、三回忌を目安とする人が多いようです。
法要(読経していただく)の価格相場:5,000円程度
まとめ
ペットは、大切な家族の一員。亡くなってしまった悲しみは、計り知れません。できれば、人間と同じようにお葬式やお墓、供養を通して想いを伝えたいと思うのは当たり前のことです。
ペットの供養を行うのは、ペットに一緒に過ごしてくれた感謝の気持ちを伝えるためであり、また飼い主さんとその家族の心の平穏を祈るためでもあります。法事などを通じ、虹の橋を渡った後もペットとつながっていたいものですね。
ペットの葬儀、供養の方法は、多様化しており、それに伴いグッズなども充実しています。あらかじめペットのお墓や供養の方法、法律や注意点について知っておき、後悔のない供養を執り行いましょう。