愛犬におすすめのシャンプー特集!商品・注意点など解説
#暮らし
大切な家族である愛犬には、いつでも清潔でいてほしいですよね。トリミングサロンだけでなく、自宅でもシャンプーをしてあげたいと思う飼い主さんも多いのではないでしょうか。
しかし、犬の皮膚や皮毛は人間と異なるため、ちょっとした知識とコツが必要です。そこで今回は、愛犬を上手に洗うコツやおすすめのシャンプーなどについて詳しく解説します。
家でも愛犬にシャンプーが必要な理由
1ヶ月に一度トリミングサロンに行けば、家でシャンプーしなくてもいいと思う飼い主さんもいるかもしれません。しかし、以下のような理由から自宅でもシャンプーすることをおすすめします。
皮脂など体内からの汚れを取り除ける
愛犬の皮膚や被毛の汚れ・もつれを放置してしまうと、皮膚病の原因になることがあります。犬の皮脂は人と異なり、固形成分を多く含むため被毛の間に溜まっていきます。この皮脂は放っておくと「過酸化脂質」という酸化した物質となり、皮膚を刺激してしまいます。
定期的にシャンプーすることで、この「過酸化脂質」を落とすことができ、皮膚疾患の予防となります。さらに、ノミ・マダニなどの寄生虫を取り除くこともできるでしょう。また、しっかりブラッシングや保湿をしてあげることで、毛並み・毛艶もよくなります。
花粉など外からの汚れを取り除ける
散歩から帰った犬には、身体中にたくさんの花粉が付着しています。そのほかにも、ハウスダスト、カビなど、様々な外的なものが被毛・皮膚に付着します。場合によっては、ノミ・ダニなど寄生虫のトラブルに遭うことも。
これらは、犬・人間どちらもアレルギーの原因となるので、できれば毎日のブラッシングと定期的なシャンプーでこまめに汚れを落としておきたいものです。
適切なシャンプーの頻度
犬の皮膚・被毛は清潔に保つ必要がありますが、犬の皮膚は人間の皮膚よりも薄いため、毎日洗ってしまうと皮膚トラブルを招く可能性があります。おすすめのシャンプーの頻度としては、10日〜2週間に一度。もし1ヶ月に1回トリミングに行っているなら、その間に1度洗ってあげるとよいでしょう。
なぜ犬専用のシャンプーが必要なの?
犬の皮膚は薄く刺激に弱いため、人間用のものは刺激が強いことがあります。それでは無添加シャンプーを使えばいいのかといえば、そうでもありません。その理由について解説しましょう。
犬と人間ではpHが異なる
人間と犬の皮膚は、pHが異なるため、人間用のシャンプーを使うと思った効果を得られない可能性があります。pHとは、水素イオン濃度指数のこと。pHの数値が低いものは酸性、数値が高ければアルカリ性です。
人間の皮膚はph5.0~6.5の弱酸性、犬の皮膚はph6.2~8.6の中性〜弱アルカリ性。シャンプーもそれぞれのpHに合うように作られており、犬に弱酸性の人間用シャンプーを使っても、十分に皮脂を取り除けないかもしれません。
香りや添加物が刺激となる
人間のシャンプーには、香りの強いもの、パラベンなどの添加物が入っているものがあります。どちらも犬の皮膚にとって刺激が強いものなので、できれば避けたほうがよいでしょう。
犬のシャンプーの選び方は?
犬用のシャンプーにはいろいろな種類があります。ペットショップなどで、たくさんのシャンプーが並んでいる光景を目にしたことがある飼い主さんも多いでしょう。
そこで、シャンプーの選び方について解説します。愛犬に合ったシャンプーを選んであげてくださいね。
目的に合わせて選ぶ
犬用シャンプーを簡単に分類すると美容シャンプーと薬用シャンプーの2種類です。美容シャンプーは皮膚・被毛を清潔かつ美しくするもので、薬用シャンプーは皮膚トラブルのある犬におすすめのシャンプーです。
美容シャンプーは、汚れを落とすだけでなく被毛の指通りを良くしたり、艶出し・ボリュームの調整などの効果が期待できます。また、アロマなど天然の香りでリラックス効果があるものも。最近では、犬種に合わせたシャンプーも販売されています。
薬用シャンプーは、洗浄力の強力なもの、殺菌作用があるもの、アトピー性皮膚炎などのトラブル肌用など様々なものがあります。肌トラブルがあり、薬用シャンプーを使う場合は、事前に獣医さんに相談しておきましょう。
皮膚のコンディションに合わせて選ぶ
人間の皮膚と同じように、犬の皮膚も普通肌・乾燥肌・脂性肌・敏感肌・混合肌などの肌タイプがあります。普通肌の犬は比較的どんなシャンプーでも使えますが、そのほかの肌タイプは次のようなシャンプーがおすすめです。
- 乾燥肌:保湿に優れ、低刺激なもの
- 脂性肌:皮膚の油脂を落としてくれる薬用シャンプーなど
- 敏感肌:低刺激な無添加シャンプーなど
- 混合肌:肌のバランスを整えてくれるもの
また、アレルギー・アトピー性皮膚炎・ノミダニによる肌トラブルなどは薬用シャンプーがおすすめです。アレルギー・アトピー性皮膚炎、強い乾燥がある場合は、刺激となることがあるため硫黄が配合してあるもの、植物由来のシャンプーは避けたほうがよいでしょう。
添加物が少ないものを選ぶ
犬の皮膚は刺激にあまり強くないので、香料や無着色、保存料などの成分が入っていないものがおすすめです。また、使っている界面活性剤は合成でなく、弱酸性、アミノ酸系、ベタイン系などが比較的低刺激です。
その一方で、汚れがひどい場合には洗浄力が強力なもの、フケや脂漏症などの皮膚トラブルがある場合には、硫黄などの薬用成分が配合されたものを選んだほうがよい場合もあります。
愛犬におすすめの美容シャンプーは?
まずは、基本的に肌トラブルのない犬のための美容シャンプーを紹介します。低刺激かつ、なるべく添加物の少ないものをセレクトしてみました。紹介するシャンプーすべてに同じシリーズのリンスもあり、セットで使うのがよいでしょう。
ワンクスクリエイション「プロフェム ベーシックシャンプー」
画像出典元:https://www.wanx.jp/product/945
「プロフェム ベーシックシャンプー」は、犬や猫の皮膚を分析して作った肌に優しいシャンプー。皮膚や被毛をケアしつつ、しっかり汚れを落として保湿してくれます。
また、全成分が表示してあるので、成分をチェックしたい飼い主さんにおすすめです。シャンプーの粘りけが強いので、お湯などで薄めて使ってください。
「プロフェム ベーシックシャンプー」50ml:880円(税込)
A.P.D.C.「ティーツリーシャンプー」
画像出典元
https://www.facebook.com/photo/?fbid=719098888229226&set=pcb.719099058229209
天然由来のシャンプーとして定評のあるA.P.D.Cシリーズの「ティーツリーシャンプー」。ユーカリなどのエッセンシャルオイルを使った、爽やかな香りが特徴です。
泡立ち、泡切れのどちらもよく、すっきり洗うことができます。海藻保湿成分や植物由来のヒアルロン酸などが含まれており、ふわふわに仕上がります。
「ティーツリーシャンプー」250ml:1,650円(税込)
シャンメシャン「自然のシャンプー」
画像出典元:http://shop.kitagawa7771.jp/shopdetail/000000000430/
「自然のシャンプー」は、名前の通り合成界面活性剤、防腐剤、保存料の入っていない天然植物性のシャンプーです。ローズマリーやラベンダーなどのエッセンシャルオイル配合でノミ・ダニを防ぎ、しっかり汚れを落としてくれます。
「自然のシャンプー」は弱アルカリ性で、同シリーズの「自然のリンス」は弱酸性。両方使うことで中和され、サラサラな被毛になります。
「自然のシャンプー」250ml:2,750円(税込)
自然流「全犬種用シャンプー」
画像出典元:http://p2-wholesale.com/product.php?id=10634
漢方やハーブの入った皮膚・被毛にやさしい「全犬種用シャンプー」。やさしい香りの天然由来のシャンプーで、低刺激でありながら洗浄力も高いのが特徴です。
さっぱりとした仕上がりで、皮膚がベタつきがちな子や、汚れがひどいときなどにおすすめ。希釈系なので薄めて使います。
「全犬種用シャンプー」300ml:1,480円(税込)
Aesop「アニマル」
画像出典元:https://www.aesop.com/jp/p/home/home-formulations/animal/
人間の化粧品・シャンプーなどで知られるAesopのペット用シャンプー「アニマル」。動物由来の成分を含まないヴィーガンシャンプーで、レモンの皮、ティーツリーの葉などが成分として表示されており安心安全。
洗い上がりは潤いを保ちつつ、ふわふわな毛に。素材にこだわりたい飼い主さんにおすすめ。
「アニマル」500ml:5,170円(税込)
おすすめの犬の薬用シャンプーは?
犬のシャンプーは表示成分無添加だけでなく、洗浄力が高いもの、硫黄を含んだものなど、薬用シャンプーを選んだほうがよいこともあります。愛犬の皮膚や被毛・汚れの状態に合わせて選んであげましょう。
皮膚や被毛の状態がよくない時は、飼い主さんが薬用シャンプーを使うのか判断するのでなく、必ず獣医師の判断を仰いでください。治療が必要な皮膚疾患にかかっている可能性があります。
薬用シャンプーは主に3種類
薬用シャンプーには、おおまかに分けると3つの種類があります。
- 抗菌性シャンプー:細菌性の皮膚トラブルを予防
- 角質溶解性シャンプー:フケや過剰な皮脂を取り除き、皮膚トラブルを予防
- 保湿性シャンプー:乾燥によるかゆみなどを予防
フジタ製薬「薬用酢酸クロルヘキシジンシャンプー」
画像出典元:https://www.amazon.co.jp/
「薬用酢酸クロルヘキシジンシャンプー」は、犬猫兼用の抗菌性薬用シャンプーです。成分のクロルヘキシジンは消毒剤の一種で、ウイルス・細菌などに抗菌作用があります。皮膚・被毛の洗浄のほか、殺菌や消臭にも有効なので細菌性皮膚炎・膿皮症などの犬猫などにおすすめ。
「薬用酢酸クロルヘキシジンシャンプー」250ml:1,300円前後(税込)
昭和化学「ハーブ&ピュア皮膚病予防シャンプー」
画像出典元:http://falconet.jp/service/33_index_detail.html
水溶性イオウ、ミクロジンクピリチオンなどが含まれており、脂質をしっかりと落としてくれる角質溶解性の薬用シャンプーです。フケや痒みのある犬、皮膚がベタつきがちな犬におすすめ。薬用シャンプーながら、ローズマリーなどの18種類の天然ハーブが含まれているため、低刺激なのもおすすめのポイント。
「ハーブ&ピュア皮膚病予防シャンプー」200ml:2,000円(税込)
ANIDERM「モイストシャンプー」
画像出典元:https://www.amazon.co.jp/
こちらは肌にやさしい保湿用の薬用シャンプーです。セラミドなどの保湿成分のほか、抗炎症成分や抗菌成分も含まれ、保湿・抗炎症・抗菌と3つのケアが同時にできます。合成界面活性剤や香料などを含まないため、犬の皮膚にもやさしく、皮膚トラブルのある犬はもちろん、健康な皮膚の犬にも利用できます。
「モイストシャンプー」150ml:3,080円(税込)
自宅で犬を洗う場合の手順とコツは?
ここでは、自宅で犬をシャンプーする場合の手順を解説します。順番通りにやってみてくださいね。また、知っておきたいポイントやコツなども紹介しておきます。
自宅で犬をシャンプーする場合の手順
シャンプーは以下の手順でおこなうと、皮膚や被毛にやさしく、かつ効率的に行えます。
- ブラッシングをする
- しっかり濡らす
- 泡立てて洗う
- 全身をすすぐ
- リンスをつける
- リンスをすすぐ
- すみずみまで乾かす
シャンプーのコツは?
まずは、しっかりとブラッシングをしてホコリなどを落としておきます。次に全身しっかりと濡らして、泡立てた泡でマッサージするように体を洗います。アゴやおでこ、おしりなどもしっかり洗いましょう。
全身洗えたら、すすぎです。シャンプーが残っていると皮膚トラブルの原因となるので、足やしっぽの付け根、肉球の間までしっかりすすいであげてください。リンスをつけたら、同じくすすぎます。
最後にドライヤー。まずは温風にして熱くないかを確認します。
20cmほど離れたところからブラッシングしながらドライヤーを当てていきます。おなかや脇の下は乾かしにくいところですが、体調不良につながらないよう、しっかり乾かしてください。
初めて使うシャンプーは少量から
初めて使うシャンプーは、少量のものを購入しましょう。大容量のものは割安ではありますが、もし愛犬の皮膚・被毛と合わなかった場合、無駄になってしまいます。
また、半年で使い切れる量が目安です。1L〜2Lといった容量のものは、半年以内に使えきれない可能性が高いでしょう。
子犬の頃から水やドライヤーに慣れておこう
子犬の頃にお迎えした場合、水やドライヤーが苦手にならないよう、早めに触れさせておきましょう。シャンプーができるのはワクチン接種後からですが、足を洗う、ドライヤーの音に慣れさせるといったことは可能です。
ちなみに、子犬の初めてのシャンプーは、①生後3ヶ月以上②ワクチン接種後(1週間は開けること)がおすすめです。また、子犬は変化に弱いので、洗う場合は手際よく短めにしてください。
愛犬のQOL向上のためにシャンプーは必要
定期的なシャンプーは、皮膚トラブルを予防し、犬のQOL(生活の質)を上げることができます。また、愛犬の清潔さを保つことは、一緒に暮らす人間にとっても重要なこと。月に1〜2回程度は自宅でシャンプーをして、愛犬が快適に暮らせるよう、配慮してあげてくださいね。