ブルドッグの性格とは?特徴や飼い方など徹底解説
#犬種図鑑
ぺちゃんこの鼻に、深いシワの入ったお顔が特徴のブルドッグ。その個性的な風貌から根強いファンの多い犬種のひとつです。
この記事では、ブルドッグの性格や特徴、飼い方のコツなどについて詳しく解説していきます。「ブルドッグってどんな犬?」と興味をお持ちの方は、ぜひ最後までご覧くださいね。
ブルドッグってどんな犬?
ブルドッグは、数多くの犬種のなかでも最も古い犬種のひとつといわれており、顔全体にシワのある個性的な外見がいちばんの特徴です。そのため、荒々しく怖そうな印象をもたれがちですが、実はとても温厚で優しい性格です。強面であることとは対照的に甘えん坊な一面もあり、そのギャップに魅了されてしまった方も多いのではないでしょうか。
ブルドッグの歴史やルーツ
ブルドッグはイギリス原産の犬種です。13世紀頃のイギリスで、ブルベインディング(犬に牛を噛み付かせる競技)のために生み出された闘犬が祖先だといわれています。1835年に動物愛護の観点からブルベインディングが廃止され、ブルドッグの改良がはじまりました。
闘犬としての役目がなくなったブルドッグは、一時期は絶滅の危機に見舞われましたが、愛好家たちによる保存活動が始まったことで絶滅を回避しました。その後、攻撃性や獰猛さがほぼみられない優しい性格の犬へと改良され、現在では勇ましい外見と穏やかな性格のギャップから世界的な人気犬種のひとつとなっています。
ブルドッグはどんな性格?
勇ましい外見が特徴のブルドッグは、見た目とは対照的に優しく穏やかな性格です。その容姿と内面のギャップはブルドッグの人気の理由のひとつでもあります。
一緒に暮らす犬種の性格を把握しておくことは、信頼関係を築くためにとても役立ちます。ここでは、ブルドッグの性格について詳しく解説していきます。
落ち着いていて、マイペース
ブルドッグは、その外見から「荒々しい性格では?」と思われがちですが、実はとても落ち着いた性格です。マイペースでおっとりした子が多く、飼い主さんにも従順です。初めて会う人やほかの動物にも過度な警戒心をもつことがなく、友好的な態度で受け入れてくれます。
人懐っこく甘えん坊
甘えん坊で人懐っこい性格も、ブルドッグの大きな魅力。人やほかの動物たちとコミュニケーションすることが大好きなので、一緒に遊んだりかまってあげたりするととても喜んでくれます。「かわいいね」「大好きだよ」など、言葉や態度でたっぷり愛情を伝えてあげてくださいね。
我慢強く、子どもとも仲良くできる
闘犬時代の獰猛さはかなり薄れているものの、芯の強さをしっかりと受け継いでいることもブルドッグの特徴です。我慢強い性格なので、小さい子どもにイタズラをされても怒ることが少なく、よい遊び相手になってくれるでしょう。
しかし、やや頑固な性格でもあるため、自分の意志にそぐわないときには飼い主さんの指示を拒否することもあります。幼いうちからしっかりと信頼関係を築いていきましょう。
ブルドッグの身体的な特徴
ブルドッグといえば、多くの人が「シワ」を思い浮かべるのではないでしょうか。肩幅が広くがっしりとした体つきや、ぺちゃんこの鼻と大きく垂れたような唇も愛嬌がありますよね。ここでは、ブルドッグの身体的な特徴について、さらに詳しく解説していきます。
年齢別の体重
ブルドッグの成長段階ごとの体重推移の目安は、以下のとおりです。
月齢 | 平均体重 |
3か月 | 約7kg |
4か月 | 約10kg |
6か月 | 約17kg |
12か月(成犬) | 男の子:約25kg/女の子:約23kg |
筋肉質な体型のため、1歳を迎える前から体重が10kgを越えてずっしりと重量感があります。また、体質的に肥満になりやすいため、体重コントロールには注意が必要です。
被毛の特徴
ブルドッグはダブルコートの短毛種。毛が絡まることはありませんが、春や秋の換毛期には大量に毛が抜けるのが特徴です。毛色には、おもに以下のようなバリエーションがあります。
- 単色(ホワイト・レッド・フォーン・ファロー)
- ブリンドル(ベースカラーに、別の色が全体的に混ざる)
- パイド(ホワイトをベースに1〜2色が組み合わさる)
さまざまな色と模様が認められていますが、単色のブラック、ブラックにタンやマーキングが入る模様は除外されています。
ブルドッグの価格相場とお迎え方法
新しい家族をお迎えするときには、かかる費用も重要なポイントになります。ブルドッグの価格の相場は40万円前後。メジャーな犬種のためペットショップで見かけることも多く、ブリーダーを訪ねたり里親制度を利用したりと、出会える場所もさまざまあります。
また、お迎えの際にはケージやトイレ、ドッグフードなどの必要なアイテムも揃える必要があります。初期費用も考慮したうえでお迎えを検討しましょう。
ブルドッグの平均寿命
ブルドッグをお迎えした場合、どのくらいの時間をともに過ごせるのでしょうか。ブルドッグの平均寿命は10歳前後で、犬全体の平均寿命が14歳前後であることを考えると短命な犬種です。
また、ブルドッグは特徴的な体の構造上、注意すべき病気がたくさんあります。少しでも長く一緒に暮らせるように、愛犬の健康管理には十分に注意しましょう。
ブルドッグの飼い方のポイントと注意点
ブルドッグは体の構造から身体的トラブルが多く、いくつか注意すべきポイントがあります。大切な愛犬に快適な日常を送ってもらうためにも、お世話のコツや注意点をあらかじめよく確認しておきましょう。ここでは、ブルドッグの飼い方のポイントと注意点について詳しくみていきます。
興奮をコントロールすることが重要
ブルドッグをはじめとする短頭種は、呼吸器系のトラブルを発症しやすいため、なるべく興奮させないように注意する必要があります。ブルドッグは興奮しやすい性格でもあるため、飼い主さんの声がけで落ち着くようにしつけをしましょう。散歩中にほかに犬に反応するような素振りがあれば、距離をとったり道を変えたりして気をそらすのがおすすめです。
また、日頃から人に身をゆだねるためのトレーニングをおこないましょう。子犬のころからスキンシップを重ねることで体を触らせてくれるようになり、トリミングサロンや動物病院でも落ち着いて施術や診療を受けることができます。
1日2回、それぞれ20分ほどゆったりとお散歩を
ブルドッグは基本的に激しい運動を好みません。しかし、健康のためには適度な運動が必要なので、1日2回、それぞれ20分程度を目安に散歩に連れていきましょう。飼い主さんと一緒に散歩をすることは大好きなので、マイペースな性格に合わせてあげながら、ゆったりと散歩を楽しんでくださいね。
熱中症対策は万全に
ブルドッグなどの短頭種は体温調節が苦手です。さらに、ブルドッグは体中が分厚い皮に覆われているため、熱がこもりやすい傾向があります。気温の高い時期には、熱中症にならないよう十分に注意しましょう。
散歩は早朝や夕方などの涼しい時間に行くように心がけ、室内の温度と湿度もしっかり管理する必要があります。また、いつでも水分補給ができるように、水飲み場を複数用意してあげてください。
しわのお手入れは丁寧に
ブルドッグは顔や体の全体に深いシワがあります。シワのあいだに皮脂や汚れが溜まりやすいため、特にていねいにお手入れをしましょう。
かたく絞った濡れタオルで体全身を拭きながら、皮膚が炎症を起こしていないかよくチェックしてあげてください。目の周りなどはデリケートなため、濡れたガーゼで優しく拭き取ってあげましょう。使い捨てのペット用ウェットシートや、涙やけ用のウェットシートを使うのもおすすめです。
食事量はしっかりと管理する
ブルドッグはとても食欲が旺盛。運動も苦手なため、肥満にならないよう食事量のコントロールはしっかりおこないましょう。
美味しそうに食べる姿はとてもかわいらしいのですが、欲しがるからといってフードを与えすぎてはいけません。食事の量を減らすのが難しい場合は、ダイエット用のローカロリーフードに切り替えるのもよいでしょう。
ブルドッグは全身のシワによって体が隠れており、肥満に気がつきにくいのも特徴です。外見だけでなく、体に触れながら太りすぎていないかよく確認してくださいね。
ブルドッグのかかりやすい病気・ケガ
ブルドッグは、病気やケガには特に注意が必要な犬種です。一緒に暮らす際には、飼い主さんがしっかりと健康管理をしてあげましょう。
先天的な原因で発症する病気もありますが、普段の心がけにより予防ができる病気やケガもあります。愛犬の体質をよく把握して、早期発見・早期治療に努めましょう。
短頭種気道症候群
ブルドッグをはじめとする短頭種に多い病気です。鼻腔狭窄や扁桃の腫大、軟口蓋過長など複数の病気を発症することがあり、これらを総称して「短頭種気道症候群」といいます。おもに以下のような症状が現れ、重症化すると命に関わる危険な病気です。
- 呼吸困難
- 不整脈
- 失神
- チアノーゼ
発症は生まれつきの体質によって左右されますが、肥満や激しい運動を避けることで予防につながります。
眼瞼内反症・眼瞼外反症
眼瞼内反症・眼瞼外反症は、まぶたが内側もしくは外側にめくれてしまう病気です。先天的な症状である場合が多いですが、外傷や神経異常が原因になることもあります。
発症すると結膜炎や角膜炎が起こりやすくなるため、重症化する前に動物病院を受診しましょう。軽症であれば点眼薬で炎症や細菌感染を抑える治療をしますが、重度の場合は外科的治療が必要です。
股関節形成不全
股関節形成不全は、股関節に先天的もしくは変形による異常が起こり、痛みや歩行障害があらわれる病気です。以下のような症状がみられたら、動物病院で検査を受けましょう。
- 腰を振るように歩く
- 横座りをする
- あまり動きたがらない
重症化すると自力で立つことも困難になってしまいます。体重が増えすぎたり、滑りやすい床で動き回ったりしていると関節への負担も大きくなってしまうため、食生活や室内の生活環境を整えてあげましょう。
皮膚炎
ブルドッグはシワのあいだに皮脂や汚れが溜まりやすく、皮膚炎を起こしやすい傾向があります。毎日欠かさずお手入れをしながら、皮膚の状態をチェックしましょう。
特に目や口のまわり、尻尾の付け根などは要注意です。皮膚に赤みがでていたり、ベタつきや匂いが気になったりする場合には、動物病院で皮膚の状態を診てもらってください。
ブルドッグにおすすめのドッグフード3選
食べることが大好きなブルドッグ。健康管理に配慮しつつ、毎日の食事の時間は存分に楽しんでほしいですよね。
太りやすく関節に異常が出やすいブルドッグには、低カロリーで関節サポートに期待できるドッグフードがおすすめです。ここでは、ブルドッグにぴったりなドッグフードを3つご紹介します。
レティシアン/モグワンドッグフード チキン・サーモン
画像引用:株式会社レティシアン
ヒューマングレードの肉とお魚をたっぷりと使用、野菜やフルーツも厳選した野菜やフルーツもバランスよくブレンドされた栄養バランスのよいドッグフードです。動物性タンパク質をしっかりと摂取でき、ブルドッグの筋肉質な体づくりをサポートします。
肉食に近い犬の健康を考え、穀物は使用せずにさつまいもやえんどう豆を使っています。オメガ3脂肪酸を含み、皮膚や被毛の健康に配慮されているのも嬉しいポイントです。
内容量 | 1.8kg |
価格帯 | 4,580円(税込5,038円) |
粒の大きさ | 直径約1cm |
対象年齢 | 全年齢 |
公式サイト:https://laetitien.co.jp/products/dogfood/mogwandogfood/
ブッチ/ドッグフード ブラック・レーベル
画像引用:ブッチ・ジャパン
獣医師もおすすめする、ウェットタイプの無添加ドッグフード。肉本来の味と栄養素を生かした独自製法で作られており、匂いや味が肉そのままのため食いつきも抜群です。また、高タンパク・低脂肪のレシピなので、肥満になりやすいブルドッグにもぴったり。
オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸も配合されており、若々しく健康的な皮膚と被毛を保ちます。必要な分だけフィルムごとスライスして与え、残った分はキャップをしておけるのも便利です。
内容量 | 800g×3本 |
価格帯 | 税込5,995円 |
粒の大きさ | 好みの大きさに切り分けが可能 |
対象年齢 | 全年齢 |
公式サイト:https://www.butch-japan.jp/products/blacklabel800
ヒルズ/サイエンス・ダイエット<プロ>犬用 関節サポート機能
画像引用:日本ヒルズ・コルゲート株式会社
中型・大型のシニア犬用のダイエットフード。グルコサミンとコンドロイチンを配合しており、関節の健康に配慮されています。体のあらゆる機能が衰えてくるシニア犬のために、ビタミン類・ミネラル類・アミノ酸を配合して栄養を強化しています。
内容量 | 3.3kg |
価格帯 | 税込3,600円 |
粒の大きさ | 9mm |
対象年齢 | 7歳以上 |
公式サイト:https://www.hills.co.jp/dog-food/sd-adult-healthy-mobility-small-bites-dog-food-dry#buy-online
ブルドッグについてよくある質問
愛嬌のある個性的な容姿と、甘えん坊な性格が魅力のブルドッグ。ここまでの内容をご覧いただいて、「一緒に暮らしてみたい」という気持ちがより高まったのではないでしょうか。最後に、ブルドッグについてよくある質問に回答していきます。
ブルドッグとパグの違いは?
パグにも顔や体にシワがあり、鼻ぺちゃな顔もブルドッグとよく似ています。同じマスティフ系の犬種ですが、体の大きさや毛色などにはさまざまな違いがあります。
ブルドッグ | パグ | |
大きさ | 中型犬 | 小型犬 |
性格 | 落ち着きがありマイペース | 活発で明るい |
毛色 | ホワイト・レッド・フォーン・ファローなど | フォーン・ブラック・アプリコットなど |
原産国 | イギリス | 中国 |
より長生きしてもらうために、できることは?
ブルドッグは体の構造や体質上、注意すべき病気の多い犬種です。少しでも長生きしてもらうためには、普段の健康管理と病気の早期発見、早期治療がなにより重要です。
食事管理や適度な運動習慣を徹底するほか、健康診断を受けて異常がないかを定期的に確認しましょう。なにか体調に異変を感じたときには、早めに動物病院を受診してください。
強面だけど、優しくてマイペースなブルドッグとの暮らしを楽しもう
少し怖そうな外見でありながら、とても優しくて人懐っこい性格のブルドッグ。愛犬と穏やかな時間を過ごしたい人にとって、ブルドッグは最高のパートナーになってくれるでしょう。すでにブルドッグと一緒に暮らしている方も、お迎えを検討中の方も、この記事を参考に愛犬との楽しい毎日をお過ごしくださいね。